
KOTOKA では、数年に一度程度、限定生産品を発売しています。前回は、2023年の12月の日本の伝統色のKOTOKAでしたが、今回は「インディゴ染め」の革を使った KOTOKA 4つのアイテムです。
「インディゴ」とは本来、古代から染め物や印刷に用いられてきた、藍(あい)などの植物やそれから作られる天然染料を意味する言葉ですが、繊維業界や染色の用語で「インディゴ」と言えば、天然のインディゴの特性に非常によく似た合成インディゴ染料を差します。合成インディゴ染料は、100年ちょっと前にドイツで開発され、天然の藍に代わって布地用の染料として広く使われるようになりました。ジーンズの生地であるデニムが代表的なインディゴ染めの生地です。
インディゴは天然藍の染料と同じく水に溶けません。このため、インディゴで染めの繊維で作った服は着古したり、洗濯を繰り返すと色落ちし、それが独特の風合いを醸し出します。インディゴは革を染めるのに使われることは稀で、インディゴで染めの革はとても珍しいものです。今回のKOTOKA限定生産品の革は、KOTOKAのために様々な革を開発してくださっている大阪の革問屋(株)ミヤツグさんが、抹茶や珈琲を使って革を加工するユニークな会社(株)ロビココさんの協力を経て開発したものです。植物タンニンでなめした、約3mmの厚さの靴用としては極厚とも言える革を下染めして、その銀面(スムーズ面)のみを染める丘染めという方法で、天然の藍や化学染料を加えたインディゴで染めたものです。
今回、発売した限定生産のKOTOKAは、この革でつくった4つのデザインのものです。

上左は、1月末に発売したばかりのデザイン「田園モンク」、
https://nara-shoes.jp/kotoka/kto-4009/
右は、KOTOKAを代表するアイテムとして人気の高い「一枚革ダービー」です。
https://nara-shoes.jp/kotoka/kto-2010/

上左は、つま先からカカトまで続く一枚の革でつくった「一枚革サイドゴア」、
https://nara-shoes.jp/kotoka/kto-5005/
右は、アウトドアテイストの「吉野チャッカ」です。
https://nara-shoes.jp/kotoka/kto-7724/
どれも、インディゴの青い色が個性的で、ブラックやブラウン系の革の定番品とは大きく違う印象の靴になっています。
このインディゴ染めの革、生成りのデニム生地にも似た、グレーベージュに下染めされています。履くことで入る擦れなどで丘染めした青い色が落ちると、デニムを思わせる風合いに近づくのではないでしょうか。また、マットに仕上がった革肌は、摩擦で光沢が増す性質があります。革はジーンズのように洗うことができない代わりに、オイルやクリームでお手入れして、色合いを深めたり艶を出したりできます。

上図は約2ヶ月履いた「田園モンク インディゴ染」です。つま先の擦れたあたりの色が薄くなってきていますね。
この靴にオイル系のシューケア製品を擦り込むと、革の色がしっとりと濃くなります。

画像の右手前が、約2ヶ月履いて革用オイルを擦りこんだ「田園モンク」です。左奥の「吉野チャッカ」は同じ期間履いてそのままにしたもの。オイルが染み込んで革の色が濃く変わっているのがおわかりいただけると思います。
インディゴ染めのKOTOKA、デニムのように「育てがい」のある革靴です。
